外野手用グローブの型付け方法と特徴
- 2017.09.27
- 型付け
この記事では、外野手用グローブの特徴と型付け方法についてご紹介していきます。
型付けをする上で、外野手のポジションやプレーの特徴を理解することがとても重要になってきます。
そこでまず、外野手というポジションやプレーの特徴を改めて踏まえた上で、どのような型を付けていくことが望ましいのかについて述べていきたいと思います。
外野手の特徴
守備範囲の広さ
外野手の特徴としてまず挙げられることが、その守備範囲の広さです。
レフト・センター・ライトが担う一人当たりの守備範囲の広さは、内野手と比較すると一目瞭然ですし、とりわけセンターに求められる守備範囲が広いことは周知の事実です。
野球場は、ホームベースを基点に扇状になっているので、ホームベースから遠ければ遠いほど(つまり外野手ほど)守備範囲が広いのです。
打者との距離が遠いポジション
守備範囲が広いことに比例して、打者との距離が遠いことも外野手というポジションの特徴の1つです。
打者と距離が遠いことによって、その分打球を判断する時間が長いです。
それはつまり、素早い握り替えや瞬間的に飛びつくようなプレーよりも、一歩目のスタートや正確にボールのコース(落下点や転がるライン)を捉えることがより求められるポジションといえます。
カバーリング
またカバーリングプレーも、内野手より外野手に求められる大きなプレーの一つです。
カバーリングは、一見地味なプレーですが、怠れば相手チームの大量得点に繋がりかねない重要なプレーです。
守備範囲の広さにプラスして、カバーリングプレーも外野手に求められる大きな要素です。
外野手用グローブの特徴
続いて、外野手用グローブの特徴についてです。
一番大きいグローブ
外野手用グローブの最たる特徴は、何と言っても大きさです。
元々内野を守っていたことなどから、あえて小さめのグローブを好んで使う外野手も一部います(松井秀喜氏など)。
しかし、多くの外野手は投手用や内野手用のグローブよりも、はるかに大きいグローブを使用しているケースがほとんどです。
当然ですが、グローブは大きければ大きいほど、同じ位置に手を伸ばした際の捕球できる距離が若干ですが長くなり、それだけ捕球できる確率が高くなります。
大きいほど重く感じやすい
しかし一方で、投手用や内野手用のグローブよりも大きい分、外野手用グローブは重く感じやすい(実際も重い)です。
そのため、グローブのベルト部分を一つ狭めてフィット感を向上させるなどの工夫も必要になってきたりもします。
また、グローブが縦に長くファーストミットのような形状であることが外野手用グローブの特徴ともいえます。
そのため、ピンセットやトングでモノを挟んで掴むように、親指と小指でボールをキャッチする捕り方が、外野手用グローブの型としては一般的とされています。
外野手用グローブ型付けのポイント
次にいよいよ、外野手用グローブの型付けのポイントについて考えていきたいと思います。
親指と小指
外野手用グローブの型付けにおいて、もっとも重要なポイントが「親指と小指」です。
折ること、叩くこと、揉むことを繰り返して、親指と小指の付け根に執拗なくらいの「クセ付け」をします。
執拗なくらい「クセ付け」をすることによって、親指と小指それぞれの付け根に「関節」ができ、グローブの開閉が非常にスムーズになります。
また、ファーストミットの型を付ける時と似ているのですが、グローブを閉じた時、親指と小指と土手の3辺で二等辺三角形になるように「関節」を作ることが重要です。
型付けの段階で、二等辺三角形の形状に「関節」をある程度でも作ることができれば、その後グローブを使用していっても変に型が崩れたりしにくくなります。
ポケットを深く
これは好みの問題も関わってくるのですが、外野手用グローブは、ポケットを深くすることを推奨します。
「外野手の特徴」でも述べましたが、外野手は、素早い握り替えや瞬間的に飛びつくようなプレーよりも、正確にボールのコース(落下点や転がるライン)を捉えることが、より求められるポジションです。
つまり素早い握り替えよりも、まずは確実に捕球することが求められます。
確実に捕球できなければ、素早い握り替えもできません。
バックホーム返球時に、素早い握り替えはもちろん求められるのですが、外野に転がる打球は不規則に跳ねて外野手に向かってくることもあります。
そういった打球に対してポケットがあまり深くないと、どうしても捕球をし損なったりしかねません。
ではどのようにポケットを深くするかというと、ポイントは親指です。
先ほど、「親指と小指」の関節を付ける重要性を述べましたが、親指は外野手用グローブの型付けにおいて特に重要で、ポケットを深くする上でも大切になってきます。
親指を若干小指よりも「前」にズラして関節を付ける(画像右)だけで、ポケットを深くすることができます。
手で表現すると、以下の画像のようになります。
ウェブ紐を緩めすぎないこと
ウェブ紐を緩めすぎないことも、外野手用グローブの型付けのポイントです。
多くの外野手用グローブのウェブには、投手用や内野手用のグローブよりもたくさんの紐(レース)が通されています。
そのため、型を付けていく過程であったり、また練習や試合で使っていく中で、外野手用グローブのウェブは特に緩んでしまいがちです。
もちろん、最初の型付けの段階ではある程度緩くなっても構わないのですが、あくまで緩み過ぎはプレーの際、「球際に弱くなる」ので注意しましょう。
「緩いかな?」と感じる場合は、紐を一度ほどいて、再度締め直すなど微調整を行なわれることをオススメします。
まとめ
今回は、外野手の特徴を改めて踏まえた上で、外野手用グローブの特徴と型付け方法について述べてきました。
オイルを塗ったり、グローブハンマーやソフトボールを用いて型を付けられる方が多いと思いますが、どのようなカタチに仕上げるかが、非常に重要になってきます。