野球のグローブ、ウェブの特徴と種類について
- 2017.06.08
- グラブ
野球グローブの特徴的なパーツとして、ウェブが挙げられます。
同じポジションでも様々なウェブがあり、好みや機能性、デザインなどで違いが出てきます。
今回はそんなグローブのウェブについてまとめてみました。
ウェブの役割とは?
グローブやミットのウェブは、「片手でボールを捕球できるように」という目的の元、1920年頃考案されました。
それまでは「革製で厚めの手袋」がグローブであり、ウェブなどという機能は備わっていなかったのです。
しかし、ウェブができてからも、ポケットの位置はあくまでもグローブの手の平に変わりありません。
主なウェブの種類と特徴
次に、主なウェブをいくつかピックアップしてご紹介します。
どんな種類があるのか、サラッと見ていきましょう。
バスケット
主に投手用や内野手用として用いられることが多いウェブです。
投手用として使う場合、バッターからはグローブの内側が見えない設計になっているので、ボールの握りを隠すことができます。
革と革が編込まれている、まさしく画像のようなバスケットタイプのものから、フラットタイプといって、ウェブ表面に何も加工されていないデザインのウェブまで豊富にあります。
ネット
革紐がたくさん編込まれているタイプのウェブをネットと言います。
紐がたくさん編込まれている分、強度が強いです。
主に内野手用やオールラウンド用のグローブに用いられています。
また、外野用でも人気です。
ウェブ先端に革パーツもあるため、早い打球の球際などにも強いのがポイントです。
スケルウェブ
久保田スラッガーを中心に、オーダーなどで選択できるウェブです。
ウェブパーツがフチ以外はすべて紐(レース)で編込まれているウェブです。
デザインもさることながら、硬いことが最大の特徴です。
ウェブが固くなることで、グローブ本体も硬い仕上がりになります。
硬いグローブをこの好む選手や、内野手などにおすすめしたいウェブです。
Hベルト
ウェブの形状が英語の「H」に似ていることからHベルトと呼ばれます。
ポケットが浅めのグローブに使われることが多いです。
内野手、特にセカンドやショートを守る選手には大人気です。
読売ジャイアンツの坂本勇人選手もこのHベルトウェブのグローブを使っています。
Hベルトから派生して、エッジウェブというタイプも存在します。
これは、ウェブ先端に一本多く紐が通されており、より球際に強く、またグローブ全体に硬さを残せることが特徴です。
ワンピース
四角形の革パーツがウェブ部分に組み込まれているタイプをワンピースタイプと言います。
内野手に多く使用している選手がいます。
プロ選手で有名なのは中日ドラゴンズの名手、荒木雅博氏や、ジャイアンツ・ベイスターズで活躍し、WBC侍ジャパンのコーチも務めた仁志敏久氏などです。
クロス
縦と横の十字になっているのがクロスウェブです。
最もシンプルなウェブともいえます。
グローブを柔らかく使うことができます。
主に内野手、オールラウンドタイプに多く用いられています。
またそのシンプルさゆえに修理も簡単です。
広島東洋カープのセカンド、菊池涼介選手も主にこのクロスウェブを採用したグローブを使っています。
元メジャーリーガーの松井秀喜選手は、外野用グローブに、このクロスウェブを採用していました。
レーシング
ウェブ先が紐だけで形成されているタイプのウェブです。
グローブ自体が開閉しやすくなるのが特徴です。
主に外野手に人気です。
アシックスでは、このタイプのウェブを採用した内野手モデルも販売されています(販売されていた、かも)。
元横浜/巨人で活躍された金城龍彦選手は、このウェブを採用したグローブを使用されていました。
ハイブリッド系
以上に述べてきた、主な5種類を掛け合わせたウェブ、いわばハイブリッドタイプのウェブも存在します。
2017年シーズンまで、読売ジャイアンツで活躍した村田修一氏が使っているグローブはその典型と言っても良いでしょう。
クロス×ネットといった感じです。
それぞれの良さや特徴を掛け合わせていることや、デザイン性などがハイブリッド系のポイントです。
こんなウェブもあった!デザイン性重視のウェブ
ここからは、主にフラットタイプのウェブにアレンジされている、デザイン性を重視のウェブをご紹介します。
気に入ったウェブをオーダーグローブなどで取り入れてみては??
ナンバーウェブ
好きな番号をプレスできるタイプです。
主にオーダーなどで選択可能ですので、ぜひシミュレーションなどで試してみてください。
イニシャルウェブ
名前などのイニシャル(頭文字)を、さりげなくウェブに取り入れているスタイルです。
メジャーリーガーのダルビッシュ有選手のグローブは「y(有)」や「D」が刻まれていたりします。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ウェブと一口に言っても様々で、ポジションごとに必要な機能であったり、紐が通っているかいないかで見た目の印象も全然変わってきます。
オーダーをするときは、デザイン、機能両面で自分が満足できるウェブを選択したいですね。