ポケットが浅いキャッチャーミットの特徴
今回は、ポケットが浅いキャッチャーミットの特徴について分析してみたいと思います。
新しいミット購入やオーダーをする際の参考になれば幸いです。
ポケットが浅いキャッチャーミットで有名なプロ野球選手たち
本題に入る前に、プロ野球においても、ポケットが浅めのキャッチャーミットを使っている選手がたくさんいます(いました)。
参考としてポケットが浅いキャッチャーミットを使っている(使っていた)有名なプロ野球選手を3人ほどご紹介します。
炭谷銀次郎
1人目は埼玉西部ライオンズの炭谷銀仁朗選手です。
2007年 – 2011年にかけては「銀仁朗」の登録名で活躍されていました。
炭谷選手のキャッチャーミットはハタケヤマの27型と呼ばれるモデルです。
なかでもPBWシリーズの7227型は、サイズ等も含め本人仕様だそうです。
山崎勝巳
2人目は、オリックスバファローズ所属の山崎勝己選手。
甲子園の常連校、報徳学園から福岡ダイエーホークス(現ソフトバンクホークス)へ入団。
現在は、オリックスバファローズに所属しています。
配球を含めた山崎選手のリードが投手陣からの信頼抜群だとか。
山崎選手のキャッチャーミットはZETTの162型(本人モデル)です。
最近では珍しい、小指芯が均一の厚さのタイプのミットを使用されている選手です。
城島健司
3人目は元メジャーリーガーでもある、城島健司選手。
第2回WBCでは正捕手も務め、強肩強打のキャッチャーとしても有名な選手でした。
2012年、阪神タイガースを最後に現役を引退されました。
城島選手と言えば赤いキャッチャーミットがトレードマーク。
メーカーはナイキで、軟式プロモデルも大人気でした。
ポケットが浅いキャッチャーミットの特徴
炭谷選手、山崎選手、城島選手のキャッチャーミットに共通しているのは、今回のテーマでもある「ポケットが浅い」ことです。
しかし「ポケットが浅い」と言っても、具体的にキャッチャーミットのどのパーツを見て判断するのか、なかなか分かりにくいのも事実です。
判断するポイントは3つです。
ヒンジの紐の本数が2本(画像左)
これは、パッと見てお分かり頂ける部分かと思います。
ハタケヤマのM8型(画像右側)のミットのように、一般的にポケットが深いと言われるキャッチャーミットは、このヒンジの紐の本数が3本です。
ウェブにプレートが入っている
ポケットが浅めのキャッチャーミットは、ウェブにプレートが埋め込まれているケースが多いです。
これはミットの捕球スペースに奥行きを与えないためであると考えられます。
しかしウェブに関しては「プレートが埋め込まれているケース」が多いだけであって、ウィルソンの2P型や2Z型のキャッチャーミットのような例外もあります。
スリットがない
大きなポイントがこちらです。
ウェブ下にスリット(切れ込み)がないキャッチャーミットのほとんどはポケットが浅いです。
ウェブ下の部分にスリット(切れ込み)があるかないか・スリットが深いか浅いかで、キャッチャーミットのポケットの深さが大きく変わってきます。
スリットが深いほどポケットも深く、逆にスリットが浅いほどポケットは浅いです。
特に炭谷選手、山崎選手、城島選手が使用される(されていた)キャッチャーミットは皆、スリットレスタイプと言って、そもそもスリットが入ってすらいないミットです。
ポケットが浅いキャッチャーミットのメリット
握り替えがしやすい。
ポケットが浅い分、ボールを捕球した時にキャッチャーミットのどこにボールがあるのかが感覚的に分かりやすいです。
そのためポケットが深めのキャッチャーミットに比べ握り替えが簡単でスムーズに送球動作へと移ることができます。
捕球音が鳴りやすい!?
ポケットが浅いと、キャッチャーミットの形状が板のようになります。
形状が1枚の板に近ければ近いほど、間口が広くなります。
谷繁選手のキャッチャーミットと逆の効果で、間口が広い分、親指芯や小指芯にボールが当たってしまう確率が低く、直接、捕球面にボールを当てやすいです。
直接、捕球面にボールを当てられれば、当然ですが、捕球音が良く鳴りやすくなります。
ポケットが浅いキャッチャーミットのデメリット
確実な捕球が難しい
ポケットが深いキャッチャーミットに比べると、単純に捕球が難しいです。
つまり、ポケットが浅いキャッチャーミットを使いこなすには、それなりの捕球技術が求められるのです。
ピッチャーの投球に限らず、本塁でのタッチプレーにおいても、ポケットが深いミットの方が、ボールが不意にこぼれたりするのを防ぐことができます。
まとめ
炭谷選手、山崎選手、城島選手のキャッチャーミットを参考に、ポケットが浅いキャッチャーミットの特徴について考察してきました。
当たり前ですが、ポケットが浅いキャッチャーミットを使いやすく感じる選手がいれば、深いキャッチャーミットを使いやすく感じる選手もいます。
ポケットの深さが極端すぎず、やや深かったり、やや浅かったりといったキャッチャーミットも存在します。
自分自身に合うポケットの深さはどれくらいなのか、さまざま試してみて、一番自分いあったものをお選びください。